家事や料理をすべて私に押し付けて、自分はパチンコや、別の男のところへ行っていた。
私にとってそれは今のお母さんが来る前の状況とあまり変わらなかったから、別に気にしていなかった。
でも、日に日にそれだけではなくなった。
私もお母さんの別の男のところに連れていかれ、その男のご機嫌取りをさせられたり、ストレス解消の道具として扱われるようになった。
お父さんに気づかれないように見えないとこばかり殴られたり蹴られたり…
その頃私は相手を倒せるほどの強さもないし、男に立てつけるほどの度胸もなかったため素直にその男の言うことを聞くことしか出来なかった。
そんなことが一ヶ月続いたある日、遂にお父さんが私の体のあざや傷に気づいた。
「…なんっ…だ?これは…」
その時のお父さんの驚きと怒りに満ち溢れたその顔は今でも目に焼き付いている。
「………」
私は大好きなお父さんに気づかれたことと、また心配をかけてしまったという罪悪感に何も言葉が出なかった。