「庭でもいいか?」

「いいの?」

「ん。」

蓮は短く返事をすると私の手を握り、案内してくれた。
「車使うけどすぐつく。」
少し頬を赤らめながら呟いた。

ちょいちょい抱きつくくせに手を握るのはこんなに照れるんだ...。
照れる基準がわからないなぁ。


マンションから出て車で約10分。

「お、大きい....。」.
ついた場所は大きいお屋敷みたいな建物。

「別荘だけど誰もすんない。」
蓮は慣れた手つきで敷地に入ると車を止めた。