どれくらいの距離を歩いただろうか。 いや、距離はそんなに歩いていないのかもしれない。 けれど、今まで通ったことのないオシャレな通りに出た。 黄色、橙色、朱色、茶色に染まる 街路樹の葉が風が吹く度に ふわりふわりと舞い踊りながら 冷たい地面へと落ちていくのを 何があるわけでもなく ただ目を向けていた。