「はぁ…。」 いつもなら真っ赤に染め長く伸びた影を見ながら 学校の正門をくぐればまっすぐ家路に着くのに、 今日はまっすぐ家に帰りたくなくて家とは逆の道へ足を進めた。 「華(はな)~。バイバイ!」 「バイバイ。」 小さく手を振り通り過ぎていくギャルの背中を見つめていた。