「居たのね、コウ。」 白い女性は転んだ私を横切って 奥に立っていたコウと呼ばれる あの男の人の傍に歩み寄った。 「今日も白いな…ハクは。」 女性の名前はハクと言うのか。 「コウが、黒じゃないのは珍しいわね。」 ハクさんがコウという人の襟元へ手を伸ばした。