「桜を見てるとね、最後には散ってしまうのに凛としてて、なんかあたしも頑張らなきゃって思えるんだ」 変でしょ?そういって君は薄く笑った。 変なんかじゃないよ。 僕はあの日の君を知ってるから。 君はあの日、あの桜の下で涙を溢しながらもそんなことを思っていたんだね。 君は見かけよりもずっと強い女の子だ。 でも……