「僕もう"アレ"使いたい!」
「俺らも使うか」
「あぁ、緋七、准本気で行くぞ」
コイツらが言うアレとは、小刀の事だ
コイツらがアレを持つと厄介だ
って言っても、小刀の使い方を教えたのはあたしだから、あたしが負けることはない
ヒュッ
ドスンッ
「ねぇねぇ、女の人ー
なんで避けるのー‍?」
准よ、お前今ものすごいウザイよ
それに、話の集中させたいんだろうけど緋七の殺気ダダ漏れー
『怪我したくないから?』
「ふーん
でもそれは無理だよ」
シュッ
サクッ
「なんで・・・」
『緋七、手で小刀止めるぐらい普通でしょ』
「じゃぁ、俺はお前の心臓めがけてさす」
"サッ" ツ-
「僕のこの行動は止められ・・・」
「准どうした」
「れっ・・・冷奈‍?
なんで怪我してるの‍?
手から血が出てるよ?
なんで、僕‍‍は冷奈の首にコレを突きつけてるの‍?」
「おい准どうしんだ!」
「ねぇ、裕飛、緋七、冷だよ」
「「は‍?」」
「僕達が今殺そうとしてた人は冷だったんだよ!」
「嘘だろ」
「准、いつ気づいた?」
「冷の血を見た時」
『准、緋七、裕飛
気がついたみたいだね』
「「冷・・・」」
「冷奈」
『どうした‍?』
「「「ごめん!」」」
「僕達、冷に傷つけた」
『なんで‍?
別にこんなん傷じゃないし、それに、准緋七と裕飛を拾った時の方が酷かったしね』
『お前ら入ってこい!』
"はい!"
バンッ
『笹城の事宜しく頼む
それと、長官に連絡をとっといて来れ
後日報告すると伝えろ』
"はい!"
『じゃぁ、あたしはコイツら連れて帰る』
"お疲れ様でした!
連絡宜しくお願いします!"
『気が向いたらね』
バタン

こいつらが言う連絡とは前夜のこと・・・
話がある奴は残れと言ったはいいものの残ったのは全員
それで話を聞いてみると、スカウトだった
何枚もの名刺を渡されて正直破り捨てようかと思った・・・これは何気に事実・・・はぁー
ぷるるる ぷるるる
[もしもし、冷奈‍?]
『ごめん朔斗
迎え来て』
[りょーかい
すぐ行く]
プツッ

「冷奈ごめん」
『なんで‍?』
「怪我させた」
『これぐらい、擦り傷』
「でも!」
『気にすんな
あたしはあんたらが好きだからやってんだ』
「「「冷奈!」」」
『あ‍?』
「「「大好き!」」」
『はぃはぃ』
「おい、お前ら離れろ」
「「「やだ!」」」
『朔斗!』
ギュッ
「あー、僕の冷奈が朔斗に取られた!」
「冷奈はお前のもんじゃねぇ」
『痛っ』
「どうした‍?」
『怪我したとこが今更痛くなっちゃって』
「仕方ないな
冷奈、鎧充のとこ行くぞ」
『うん』
「朔斗、後で話がある」
「どうした、緋七」
『朔斗行こ‍?』
「あぁ、緋七また後でな」
「おう」
バタン
『朔斗ありがとう』
「いや、俺は冷奈のためならなんでもするよ」
『ありがとう』
「そういえば、帝王が動き始めた」
『・・・・・
そんなわけない
ねぇ、その情報って確かなの‍?』
「あぁ
っていうか、俺が帝王に行ったら冷奈を探す作戦会議がされてた」
『なんで・・・』
「それほど、帝王にとってっていうか玲音にとって冷奈が必要なんだろ」
『そう・・・
少し寝る』
「あぁ、おやすみ」
「着いたよ」
『鎧充は今空いてるの‍?』
「俺がさっきメールしといた」
『そうなんだ』
「3階だからエレベーターで行こう」
『うん』
「それにしても鎧充にあうのは久しぶりだな」
『そうだね
最近じゃ鎧充の方が忙しいもんね』
「あぁ
一時はどうなるかと思ったぜ」
『確かに
あっ、着いた』
「冷奈ーーーー!」
グイッ
『うわぁ』
ガツンっ!!!
「いってぇ
何すんだよ!壁に衝突したじゃねぇか!
だいたい俺の冷奈だ!」
「お前の冷奈じゃない」
・・・はぁ、ばかばっか
「よしOK」
『鎧充ありがとう』
「おう!」
この人は宍倉 鎧充(Gaia Sisido)
いつからか、医者になるって言い始めてホントに医者になった人
ガラッ
「朔斗終わったぞー」
「サンキューな」
「おう」
「おねぇちゃん」
「あっ!
柊弥!お前!」
「鎧充君おはよー」
『鎧充君・・・似合わねぇwww』
「うるせぇ!」
「ねぇねぇおねぇちゃん」
『ん‍?』
「おねぇちゃん、一緒に帰ろう‍?」
「「‍は?」」
『ちょっと待っててね』
グイッ
『鎧充ちょっと来て』
すたすたすたすた
「痛てぇ痛てぇ痛てぇ
耳引っ張るな!」
『あっ、ごめん
ねぇ、あの子の親は?』
「虐待した挙句、汚いと言って育児放棄
外で泣いてたの見つけて拾ってきた」
『だから痣があったのか
あの子のこと引き取っていい‍?
ってか、引き取る』
「あぁ、いいけど」
『それと、鎧充も一緒に暮らすから』
「はぁ‍?」
そんな感じで今家に帰ってきてる
もちろん柊弥も一緒に居るし、星蓮隊のみんなもいる
あたしは今、帝王をハッキングしてる
あたしは帝王の皆の鎖にはなりたくないからね
それよりも、雌滝組が気になる
バンッ
「冷奈」
『朔斗そんなに慌ててどうs「とりあえず来て!」‍‍?うん』
ガタンッ
「お前ら落ちけ!」
「うるせぇ!ジジイは黙ってろ!」
「俺はジジイじゃねぇ!」
「ねぇクソおじさーん
黙ってろ」
バンッ
「お前ら!」
「あー!おじさんパート2ー」
「お前らなぁ!」
『あんたら何やってんの‍?』
「お前誰‍?」
『あたし‍?
あたしは霧崎 冷奈
あんたらを此処に住ませてる人間』
「へー」
グイッ
「案外いい女じゃん
緋七」
「ちょっと失礼、裕飛、緋七、准
何しようとしてんの‍?」
「この女食おーかなと思って」
「あっはは それは無理だよ」
「なんでだ」
『それはあたしが』
ドコッ
『あんたらより強いから
あんたら飽きた
あたし寝る』
グイッ
『なに、准』
「離れないで」
『は‍?』
「離れないで!」
『なんで』
「お願いだから、離れないで・・・」
「クソ」
「准がああなるともういいや
おじさん達どっかいっていいよ」
『光翔、朔斗ありがとう
行っていいよ』
「分かった」
「なんかあったら呼べよな!」
『はいはい
さっさと行く』
バタン