「隼人、遅~い。」
「ごめん、ごめん、友達に捕まってた。」
学校が終わって帰る時間、
私はなかなか教室から出てこない隼人を待ってた。
私が待ちはじめてから10分くらいして
ようやく隼人が出てきた。
いつも通り、二人並んで歩く。
「隼人~、もうすぐだね。私、楽しみで楽しみで
待ちきれないよ〜」
「あと、4日後だろ、由夏は気持ちが早すぎるよ」
隼人はそう言いながらも顔は嬉しそうだった。
私はさらさらの髪を風に揺らしている隼人の
横顔をみながら
今度の日曜日のことを考えていた。
今度の日曜日、はじめて隼人の家に泊まるのだ。
私はそれを決めた日、
一週間前から楽しみにしている。
だって大好きな隼人と長い時間いれるんだもん。
楽しみにならないはずがない。