「だいたい、虹の麓なんて行けるわけねーじゃん。お前、母親に騙されてる」 ひとしきり笑った虹はしれっとした顔で言った。 「んなっ…!私のきれいな伝説を…」 夏波が悪態を付こうとしたその瞬間――。 「コウ!!」 通路にスーツを来た男が立っていた。