結局、女子力を見せつけるはずが
課長に叱られるし散々だった。

課長の考えていることが分からないし
何だかモヤモヤする。

会社の廊下をブツブツと
文句を言いながら歩いていた。

お泊まりセットって大事じゃん。

もし泊まろうとした時に困るし、それに
課長に女子力を見せつけたかったのに……。

私だって……少し女子力を上げれば
男の1人や2人……。

「あの……すみません。
営業課って、こちらでいいんッスか?」

「は、はい。あってますよ……って、えっ?」

えぇっ!?

声をかけてきたのは、高校時代の同級生で
不良だった高田だった。

「あれ?生田じゃん。
何でお前が、ここに居るんだよ!?」

高田は、驚いた表情をした。

いや、それこっちの台詞だ!!

「私は、ここの社員だからだよ。
高田?あんたは、何でここに?」

「見て分からんか?仕事だよ、仕事。
今、配達の仕事してんだよ。ほら」

そう言いながら社員証を見せてきた。