私は、そんなことがあったなんて
知らずに朝起きると同じ状況に驚いていた。

だから、何でまた課長と一緒に
ベッドの上で寝てんの!!?

自分の起きたことが信じられなかった。

いや、待て待て。
よく思い出してみろ?

落ち着いて考えると何となく思い出してきた。

これって……私が原因じゃねぇーか!?
マジかよ!?

そういえば、春乃に
あんたは、飲むと誰かまわずに甘えるから
気をつけろと釘を刺されたことがあった。

はいはいと適当に聞き流してきたが、まさか
ここでも甘えてしまったというのか!?

ガーン!!

確かに課長の自宅にお泊まりセットを持ってきたが
それは、あくまでも備えてのもの。

食べたら帰るつもりだったし
一緒に寝るなんて考えてもいない。

もし泊まることになっても
コタツで寝るつもりだったし。

唯一、関係までにならなかったのが
救いだったけど、恥ずかしさにはかわらない。

いや、それでもか弱い女がそばに寝ていて
何もないって。

それは、それで失礼じゃねぇ?私って
課長に対して異性すら見られていないってこと!?

一応私、女なんですけど!?
 
何もない方がいいくせに
女として意識されていないのを知ると
何故だかイライラしてきた。

すると

「うーん……」

課長が目を覚ましたようだった。