「マジで!?ねぇねぇ、それってさ。
茜は、その課長のことが好きなんじゃないの?
しかも課長もまんざらじゃないと言う」

春乃が恐ろしいことを口走ってきた。

はぁっー!?
冗談じゃねぇーぞ!!おい。

思わず飲みかけのビールを吹き出して
しまったじゃねぇーか!?

「ゴホッ、ゴホッ。なっ?そんな訳ないじゃん。
どう考えてもただの上司と部下でしょーが!!」

私は、慌てて言い返した。

好きとか……ば、馬鹿じゃねぇーの。

何だか頬が熱くなってきた。

飲み過ぎちゃったのだろうか?

「えーだって、それ普通の上司と部下ではないし。
ねぇ、たかちゃん」

「アハハッ……確かに。
いくら部下が可愛くても普通、自宅に泊まらせないし
お弁当とか作らないよな?誤解されて
セクハラだとか言われても困るからな」

春乃の旦那・たかちゃんまでそう言ってきた。

えぇっ!?何で?

「で、でもさ。泊まったのは、私が
課長宅で寝落ちしちゃったからだし。
それに弁当の件は、私が食べたいと
口走ちゃったからで仕方がなくだろうし……」

私は、慌てて弁解をする。

課長は、面倒みがいい性格だから
妹達のような気持ちで接してくれたかもしれない。