シャワーを浴び、部屋を出た。


「りいちゃん、何系の飯が好き?」


「んー...イタリアンで。」


「りょーかい。」


ホテルのエレベーター待ちをしている時

他の部屋から出てきたスタッフ。

こういう場面、ちょっと気まずいなと思い顔を伏せていた。



「...さっきのスタッフ、りいちゃんのこと結構見てたな。」


なんてエレベーター内でぼそりとタクミくんが言うから


高校の制服で出入りしてたのがまずかったか...
と少し反省した。





向かったイタリアンのお店は可もなく不可もなく、至って無難なお店で
何だか目の前の彼そっくりだな、なんて少し失礼な事も考えた。

彼を見れば美味い美味いと食べているようだったけど。



午後9時近く。

彼とは最寄駅で別れ、私はまだ灯りの着いていない家に帰った。