これは、あの人と会う前のお話。
私が幼い頃、父と母が離婚し母は私を育てた。私は母のために勉強を頑張った。何故なら、母に将来楽になってもらいたいからであった。
小学校を受験し、大学付属の小学校に通った。
ある日、小学校から帰ると知らないおじさんと少し大きな男の子が家に居た。 私はびっくりした‼︎ 母は私に「ここに座りなさい。」と、母の横に座らされた。 話を聞くと、母はおじさんと再婚するそうだ。 そして、おじさんの連れ子が私の兄になる。
私には、兄弟がいなかった。だから、私は嬉しかった。
兄と寝る前いっぱい話すことがいつの間にか日課になっていた。 学校の事や兄の昔話その他諸々。
中学校に上がる時、私立アルミス学園に入学した。この学校はいわゆる天才が来る学校だ。
みんな、天才オーラを出してないしプライドもそこまで高くない。 普通の人だ。
クラスのみんなと仲も良かったし、何より1番の親友航平がいたから学校は楽しかった。
中学3年生のある日、母が倒れた。そのまま死亡。
母は病気の事を家族には、話してなかった。
私は、何もできなかった。その時から、何か私の中で壊れた。
母が死んで学費がはらへなかったので、高校は公立に行く事になった。別に不安なんてない。
大丈夫だから。
私は心にそうか言い聞かせた。
高校の入学式の前日