「紀伊ちゃんはいいよね……イケメンの彼氏がいて……ほら。愛しの優がお迎えに来たよ……」
「優は幼なじみから彼氏になったって感じだしね……まっ!とにかくあれだ!小夜は顔だけは良いから頑張りたまえ!ばいばいっ!」


そう言い残して紀伊ちゃんは優と帰っていった。

「……ちぇっ……なんだよそれ……」

確かに私は顔はいい方だと思う……

だからこそ、中学時代はモテて何人とも付き合ったが、全員フラれて終わっている。


しかもその理由が
「重い」だの「思ってたのと違った」だの私の豆腐メンタルにグサグサささるものばかり……


「なんだよそれー!!」

はぁ……こうして、放課後1人教室で叫ぶのが最近の趣味だ。


こうすることによって、非リア感をうちのめしている……


我ながら惨め…………