ぎゅっと強く抱きしめる。


腕中に閉じこめるように、強く。


「ゆ、優人っ」


そう言う口を塞ぐ。


深く甘く、汐莉が俺のことだけで頭がいっぱいになるように。


苦しくなってきたのか胸を叩く汐莉。


苦しくなっている汐莉の顔すらも愛おしくて。


そっと離すと、ふらりと体のバランスを崩して俺に倒れ込んできた。


俺は受け止めると汐莉の頭を撫でる。


「優人...まだ続きあるの...?」


できればしたいのがやまやま...だけど、これ以上は汐莉を傷つけてしまいそうで躊躇するけど。


でも理性をまたまた崩壊させられるとダメ。


「...汐莉は大丈夫だよ?」


どういうこと?


「汐莉は優人のこと大好きだから、優人ともっと一緒に近くにいたいな」


...汐莉。