「あーあ、スッキリした」
「これ以上黒龍の皆様に近づかないでよね」
そう言って彼女達は体育館裏をあとにする。
『......はぁ』
私は大きなため息をついて、制服についた土を払う。
蹴られたところは足跡がくっきりと残っていたが、
全くと言っていいほど痛みはなかった。
『洗濯しなくちゃいけないな...』
蹴られたということなど気にせずに、
制服の心配をするあたし。
傍から見れば頭がおかしいかもしれない。
............気配を感じる。
『誰なの』
私は小さな声で言った。
気配は消していたみたいだけど、
4人、男がいる。