愛子さん、恵美さん、イサムさん。
あれからどうなったと思いますか。

もう、みなさん分かりきってると思いますが
お話しておきますね。

あれから愛川は
どうなったのか気になり
何度か浮遊霊になって3人の
その後を見て参りました。

愛子さんは、
鳴らない電話を待ちつづけました。
たまに、メールの返事は来ていた様ですが
待ちくたびれたのか
ある時、イサムさんへ電話をしました。
そして、イサムさんとようやく
会う約束をしました。
それはそれは喜んで
新しい服を買いに行き
当日を迎えました。
約束のお店へ30分も早く着き、
ソワソワしているとイサムさんも
約束よりも早く到着したようで
愛子さんはとても嬉しそうでした。
会えなかった時の分までを
取り戻すかのように沢山の話をしました。
そんな会話の中で
イサムさんから衝撃的な話を聞くのです。
もう会えないとゆう事。
好きな人が出来きた事。
付き合ってるつもりがない事。
友達にもなれない事。
そして、好きになった人が
自分の友達だと言う事。

ポロポロと愛子さんは涙を流しました。
きっと泣き叫びたいほどの
悔しさだろうと感じました。
それでも愛子さんは立派でした。
叫ぶわけでもなく
殴るわけでもなく
取り乱すわけでもなく
イサムさんの話を聞いていました。
こんな事、毎回なの、
私はいつもこーなの。
好きになった人に愛されない、
こんなにこんなに好きなのに。
そう、小さな叫びをあげると
イサムさんは言いました。

「全部、俺が悪い。
 ごめんね、愛子。
 俺が言うことじゃないけれど
 愛子、強くなれよ。
 たぶんきっと、ありのままの
 愛子を好きになってくれる男は
 きっといる。
 だけど、愛子、強くなれ」

小さく愛子はうなずくと
イサムも頑張れよ!と言い残し
席を立ちました。


イサムさんは愛子さんへとけじめをつけ
他の女性ともけじめをつけ
改心したようで
恵美さんと連絡を取り合っているようです。
何回か待ち合わせをして
デートをしているようですが
未だ2人は結ばれてはおりません。
けじめをつける際に
女性から平手打ちやら
罵声やらをあびたり
泣き叫ばれたりと苦労はしたようです。
当然ですが。
今後、この2人がどうなるかまでには
まだまだ時間がかかりそうです。

恋愛とやらは本当に難しいものですね。
同じ時に出会い
同じ男性を好きになり
涙を流すもの。
幸せを手に入れるもの。
こんなにも違ってしまうのですね。
それはきっと
些細なタイミングだったり
フィーリングだったり
作戦だったりするのかもしれません。

愛川は思います。
愛されたいと思うのは
男も女も同じです。
愛されたいなら、愛しなさい。なんて
誰かが言ってたけれど
愛川はこんな言葉を
今回は残したいと思います。

愛されたいなら、操りなさい。