愛の祭りが終ると
イサムさんがタバコに火を付けて
愛子さんの頭を撫でながら言いました。

「今日さぁ~、
 一緒に来てた恵美ちゃんだっけ?
 愛子、仲いいの?」

「あ、恵美?
 んー普通かな。
 たまに連絡取る位だよ。
 どーして?」

「いやさ、俺
 帰り際に番号聞かれたんだけどさ、
 ほら、俺は愛子が最初から
 良かったからさ、
 軽く流したんだけど
 俺と愛子がこーなったってなるとさ、
 愛子と恵美ちゃんの関係が
 悪くなると思ってさ」

「そーだったんだ。
 イサム、モテそうだもんね」

「とにかくさ、俺は愛子と恵美ちゃんが
 モメたりするのが心配なんだよね。
 ほら、
 山田も愛子の事を気に入ってたし
 万が一、山田にだってバレたら
 俺も山田と気まずくなるしさ」

「そーだよね」

少し愛子さんが落ち込んだ様に答えると
イサムさんは
愛子さんをグッと抱きしめ寄せて

「時を見て山田には話すから
 それまでは俺たちの事、
 秘密にしよう。
 愛子とはちゃんと
 やって行きたいんだよね」

と、イサムさんは言いました。

なんとも、まぁ。
なんだか匂う話しじゃないですか?
友達には秘密に?
あえて、口止めするなんて、
ここは少しでも疑うべきですよ!
愛子さん!(~_~)
まして、イサムさん
遊び人っぽいし~
クマが言うのもなんですが、
もしかして、コレ
愛子さん遊ばれちゃってるのでは?

「うん!そーだよねぇ。
 ごちゃごちゃするの嫌だし
 しばらくは秘密にしようね」

って、愛子さん。
そんな幸せをいっぱいの顔して
返事しちゃいましたよ( ̄▽ ̄;)
まさか、信じてます?

そもそも、イサムさんは
付き合おうなんて言ってはいないですし
体の関係を秘密にしようと
言ったまでのお話。

そうなんですよね。
ここが大きな違いなんですよね。
男と女の勘違い。

上手いセリフを並べて口説き
簡単に肉体関係になりました。
まず、そこにも少し疑う余地ありで、
そこへきて
周りへの口止め。
これはほぼほぼ、イサムさんの
遊び仲間、ガールフレンドの
1人に加わってしまったのだと
愛川は推測します。

ですが、女性と言うものは
出会って口説かれ現在までを
一定の定義として考えます。
愛子さんの場合は 
一目惚れ+相手も好意×
(肉体関係+大事にしたいって言ってくれた)=
私は愛されている、すなわち彼女!
みたいな。(^_^;)

それに比べてイサムさんは
簡単に落ちそうな女子+相手も好意×
(肉体関係+コントロールしやすい)=
使える女、すなわち都合良く使う女!
でしょうね。(^o^;)

それでも、愛子さんが気づかずに
幸せに今後も一つの恋愛として
楽しめればよいのてすが。
愛子さんのような方は大抵、
最後は涙を流すように
愛川は思えてなりません。

愛子さんは、やがて
イサムさんの寝息を聞きながら
眠りにつきました。