花火大会の日、土曜日という事もあってお店は忙しかった。


忙しいと自然と気合いも入る。


『いらっしゃいませ。』

『お客様、4名様ですか?御席へご案内致します。』

次から次へと入ってくる客を要領よく、席へ案内し、オーダーを取り、料理を運ぶ。


忙しい事もあって時間はあっと言う間に過ぎ、店は閉店し上がりの時間になった。


ユカコはロッカールームで携帯をチェックする。


直也からのメールはなし。


花火の写メくらい送ってくれてもいいのに…。


そう呟きながら、着替えをすまし帰路に着いた。




自分が用事がある時にしか連絡してこない直也。


世間話なんて一つもしない。

本当に私の事、友達としか思ってないんだな。