「ごめん…愛ちゃんを置いていって…
あんな危ない目に合わせて…」
高木…。
そんな辛そうな顔をしないで？
いつもみたいに笑ってよ。
「私なら大丈夫！高木が助けてくれたでしょ？…それはいいとして…このパーカーは？」
不思議に思い、高木に聞いてみる。
「愛ちゃん。これ着て」
「…？なんで？」
「その水着…可愛すぎるから
俺以外の男が見るの許せない」
…そんな理由だったんだ。
私、てっきり似合ってないからだと思ってた。
よかった…。
「分かった！着るね！」
高木のパーカーを着たのはいいけど、
まだ高木は少し不機嫌そう。
「ねぇ、愛ちゃん
あいつらにどこ触られた？」
…そんな顔で見ないで。
そんな真剣な眼差しで見ないで。
「う、腕だけだよ？」
私が答えると、ため息をつく高木。
「…むかつく」
「へ…？」
「俺以外の男が触ったのが、すっげぇむかつく。」
