「なぁ、こいつ…やべぇよ」

「あぁ…行こうぜ」


そう言って去っていった。



「はぁ…」

ため息をつきながら私を見る高木。


「ご、ごめん…
助けてくれてありがとう」


慌ててお礼を言うけど高木は不機嫌そうな顔をしたまま。

…私なにかした?


「ちょっと来て」


「え?」


高木は私の腕を掴み、歩きだした。

…どこに行くんだろう?

そう思っていると高木はピタッと止まった。


「愛ちゃん…ごめん
これ、取りに行ってたんだ」


私の目の前に差し出したものは、パーカー。