「ちょっと、待っててね」
そう言い、男達の方を見た。
「なぁ、お前ら」
その声はびっくりするほど低くて…。
男達は少しビビっていた。
「お前らだよ、お前ら。」
高木のこんな声…聞いたことがない。
…怖いと思ってしまった。
「な、なんだよ」
少し震える声で話す男達。
「『なんだよ』じゃねーよ。
お前ら、この子に何するつもりだった?」
ニコッと笑いながらそう聞く。
でも、笑顔はいつもの優しい笑顔じゃない。
殺意すら感じる。
「べ、別になにも…」
「はぁ…さっさと言えよ、人の彼女に手を出そうとしたってさ」
もっと低い声でそう言う高木。
「お前ら、殺されたいのか?」
ニコッと殺意すら感じる笑顔でそう言う高木。