強引に腕を引っ張られ、どんどん人気のないところに連れていかれる。

…やだ。

誰か…助けて…。

──高木!




…あれ?

さっきまで、腕を掴まれていたのに

今は自由に動ける。

何があったのか理解出来ず、立ち尽くすことしか出来なかった。


「…愛ちゃん?大丈夫?」


「た…かき?」


そこには私に優しい笑みを浮かべる高木。

私は思わず高木に抱きつく。

そんな私の頭を撫でる高木。

…あったかい。

男の人に触られてるのにさっきとは全然違う。

さっきはあんなに怖くて気持ち悪かったのに。

高木に抱きしめられてると安心する。