「あった!!」
緑の正体は集まって生えていたヨモギだった。
「よかった。見つかって」
宝物を見つけたみたいに凄く嬉しい。
これって達成感ってやつかな。
さっそく摘もうと足を踏み出す。
「おわっっ!!」
いきなり地面が無くなり危うく倒れそうになった。
体勢を立て直し確認してみると、ヨモギは崖のギリギリの縁に生えている。
「あ、危ない……」
結構な深さの崖だ。
これは落ちたら確実に無事では済まなそう。
「さっさと摘んで帰ろ」
クルリと後ろを向こうとした。
が、目の前に大きな壁のようなものが立ちはだかった。
何か確認しようと顔を上げようとした瞬間。