「ヨモギって何処にあるのよ」
小一時間ほど探したけどそれらしいものはまだ見つけられていない。
近くの木に背を預けてしゃがみこむ。
結構奥まで来ちゃったな……
何処を見ても初めて見るところ。
迷ったりしないように印をつけておいたから帰りの心配はないけど、流石に不安だ。
早いとこ見つけちゃって帰ろう。
ふぅと息を吐いて立ち上がる。
「って言っても闇雲に探しても見つからないし。どうしよう……」
百合さんもせめてどこら辺か言ってくれればいいのに。
こんなに大変になるなんて想像してなかった。
ふと少し向こうを見ると地面が緑に覆われた場所が目についた。
気になってそこへ行ってみる。