ピッピッピッピ―・・・
聞こえる音は規則正しく鳴り響く電子音。

「あ、みかる!?」
お母さんの声が聞こえる。
お母さんは泣きながらわたしの手を握った。

「お母さん...あたし長くないんだよね...」
お母さんは動きをピタリと止めた。
やっぱ夢じゃなかったんだ...
わたしは涙が溢れた。

「ごめんね、お母さん。」
お母さんは泣き崩れた。

「できるだけ長く頑張るね」
涙を拭いお母さんの涙も拭った。
わたしはこれから何をしよう...

友達も人生居なく。
彼氏がいるわけでもなく。
見舞いに来るのはお母さんだけ
家は母子家庭だからお母さんしかいないのだ。

お母さんは女でひとつで育ててくれた。
何一つ不自由がないように一生懸命に毎日働いていた。