「ねぇ、いつもここ来てるの?」
彼は前を向いたまま「ああ。」とだけつぶやく。
「なんで?」
この質問に彼は何も答えず、ただじっと前を見据えていた。
一瞬だけ見た彼の横顔は、なんだか悲しくてどこか寂しそうだった。
他にも聞きたいことは沢山あったけど私はもうこれ以上、彼に何も聞かなかった。
いや、聞けなかった。
彼の心に触れれば触れるほど彼が壊れてしまいそうな気がしたから。
「私、如月美穂(きさらぎみほ)。君の名前は?」
「…笹川洸稀(ささがわこうき)。」
彼は一瞬だけこっちに目を向けてボソッとつぶやく。
笹川…洸稀。
「洸ちゃんね!明日もまた来るね!ばいばい!」
私は早口で話を終わらせると彼の返事を待たず屋上へ出て急いである場所へ向かった。
彼は前を向いたまま「ああ。」とだけつぶやく。
「なんで?」
この質問に彼は何も答えず、ただじっと前を見据えていた。
一瞬だけ見た彼の横顔は、なんだか悲しくてどこか寂しそうだった。
他にも聞きたいことは沢山あったけど私はもうこれ以上、彼に何も聞かなかった。
いや、聞けなかった。
彼の心に触れれば触れるほど彼が壊れてしまいそうな気がしたから。
「私、如月美穂(きさらぎみほ)。君の名前は?」
「…笹川洸稀(ささがわこうき)。」
彼は一瞬だけこっちに目を向けてボソッとつぶやく。
笹川…洸稀。
「洸ちゃんね!明日もまた来るね!ばいばい!」
私は早口で話を終わらせると彼の返事を待たず屋上へ出て急いである場所へ向かった。