初めて見る男の子…。
入学して一年経った今でも同学年の子達の顔と名前が一致しない。
彼が首からぶら下げている青色のネクタイを見た限りではおそらく私と同じ2年生かな。
彼は黙ったまま私から視線を逸らさず、私も彼の瞳に吸いこまれるように彼から目線を逸らせずにいた。
ふたりの間に流れる長い沈黙。
「あの…?」
私は彼に聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで声を絞り出す。
外の乾いた空気のせいか声はかすれていた。
「お前の下…。」
私の下…?
私はその場に立ち上がって自分が寝転がっていたところに視線を落とす。
太陽の光に反射してキラッと何かが光る。
腰をかがめて地面に顔を近づけると丸い形をした鍵が転がっていた。
入学して一年経った今でも同学年の子達の顔と名前が一致しない。
彼が首からぶら下げている青色のネクタイを見た限りではおそらく私と同じ2年生かな。
彼は黙ったまま私から視線を逸らさず、私も彼の瞳に吸いこまれるように彼から目線を逸らせずにいた。
ふたりの間に流れる長い沈黙。
「あの…?」
私は彼に聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで声を絞り出す。
外の乾いた空気のせいか声はかすれていた。
「お前の下…。」
私の下…?
私はその場に立ち上がって自分が寝転がっていたところに視線を落とす。
太陽の光に反射してキラッと何かが光る。
腰をかがめて地面に顔を近づけると丸い形をした鍵が転がっていた。