「もう、いじわるなとこ、変わってないなあ・・・。怜衣だよ、雨宮怜衣!」


どうやら彼女は、僕のことを《思い出した》らしい。


もう、ついてしまった嘘を取り消すことはできなくなった。


「そうだった、・・・怜衣」


彼女に合わせて下の名前で呼んでみたのが間違いだった。


・・・・・・思ったより、恥ずかしいぞこれ!!


「・・・陽向くん?」


不思議そうに首を傾げる彼女は、少し頬を染めていた。