もう一回、もう一回と剣とマリオをしているといつの間にか放課後になっていた。
「帰る」
放課後のチャイムが鳴ると今まで寝ていた右京がむくりと起き出した。
「じゃあ行きますか」
「恋も行くよ」
「どこに?」
「倉庫ですよ恋さん」
「……私も?」
「もちろん」
思わず顔が引き攣るのが分かる。
「レッツゴー!」
こうして剣と恵に挟まれ逃げないように囲まれ強制的に倉庫へ連行された。
新は女の所からバイクで来るらしい。
不機嫌決め込む私に車の中でオロオロする剣。
恵はこうなることが分かっていたのか涼しい顔している。
右京は寝ているから論外。いや、まじで。
こいつ何時間睡眠取れば気がすむんだよ。
30分車を走らせると倉庫に着いてしまった。
「はぁ……」
「れ、恋入るよ?」
「ちなみに拒否権は」
「ないですよ勿論」
「ちっ……」
恵っていちいち私の地雷スレスレ踏むんだよね。
分かっててやってるのか無意識にやってるのかなんなのか…
分かっててやってたら相当性格悪いぞこいつ。