「なんの用?」


「一緒に屋上に来てもらおうと思って」


てかこいつら全員同じ高校だったんだ。……しくったな。


「いや」


「そう言わずに恋さん」


「嫌よ。関わる気ないって言ってるでしょ」


「理由を教えて下さい」


「教えないわよ」


「それじゃあ関わる気ないなんて俺たちも知りません」


「はぁ?」


「うちの総長が恋さんを姫にしたいと言ってまして」


ピクッ


身体がその単語に反応した。


教室が静まり返る。


誰もが私と恵の会話を聞こうと耳を立てる。


「右京。あんたどういうつもり」


「そのままだ」


「私が姫に相応しくないの、あんたが一番知ってるでしょ」


「知らねぇ。俺はお前以外姫に相応しい奴を知らねぇ。」


「……ざけんな」


「あ?」


「ふざけんなバカ右京!私帰る」


ムカつくムカつくムカつくムカつく


私は"もう"希望 龍と関わる気ないの。


右京が一番理解してるはずでしょ?


なんで今更言うわけ?


右京の分からず屋!


私が少し大きな声で右京をバカと言った瞬間、教室の空気がピキリと固まった。


剣も恵も新もみんな あちゃぁって顔して焦ってる。


「上等だ。恵、恋を屋上に連れてけ」


「りょうかい」


「ちょ、離してよ恵!」


「ごめんね恋ちゃん。すこーし大人しくしてね」