席に座れば群がる男。


「恋ちゃんどこから来たの?」
「家どこ?」
「彼氏いる?」
「放課後ひま?」
「俺と今日遊ばね?」


「えっと〜……」


「お前ら杉咲さん困ってるから止めろよ」


私が困っていると、目の前の席に座ってる赤髪の男の子が止めてくれた。


「なんだよ山田。お前も恋ちゃん狙いだろ」


「可愛い子が困ってたら男として助けるのが当たり前だろーよ」


「一丁前にカッコつけやがって」


「杉咲さん大丈夫?ごめんなこいつらの所為で。お前らまじでガッツキ過ぎ」


「大丈夫。ありがとう。山田くん?」


「俺山田!よろしくな!」


山田くんは赤髪をワックスで遊ばせてるけど顔が私のドストライク。


所謂可愛い系男子だ。


か、かわいいっ!!


いや、落ち着け恋。ここで抱きついては変人扱いされてしまう。


ここは慎重に。仲良くなるんだ。


「よろしく!恋でいいよ」


「じゃあ恋で。困った事あったらなんでも言ってな」


「うん!山ちゃんって呼んでもいい?」


「全然いいよ」


やったね!