恋side


『"あのこと"ばらしますよ?』
『そ、それだけはやめてくれ!頼む!!』
『じゃあ、分かってくれますよね?校長先生』
『わ、わかった…許可しよう』
『今の言葉、ちゃんと録音したんで。今更撤回とか出来ないんで。それじゃ』


カス高の校長はヤクザと繋がりがある。
調べればボロボロ出てくる校長の私生活と実態。
こんな学校の校長であろうと、校長が裏の世界と繋がっているなんて分かったら世間は騒ぐだろう。
それを材料に脅せばイチコロ。
最初からそうしとけば良かったのに馬鹿な校長。

なんで校長が裏と繋がっているかは興味なかったから調べなかったけど、繋がりがあるって事実だけ知れれば充分。勿論証拠もちゃんとある。


何食わぬ顔で校長室を出れば待ちきれなかったのか既に私を迎えに来てたみんな。
犬でも【待て】出来るよ?

みんなに許可出たって言えば質問責めにあうけどそこはスルーだよね。
まさか脅しましたなんて言えないから

とりあえず私は文化祭をみんなで楽しむ為に環境を整えただけ。
言ってしまえば自己満。

希姫になるならないは別として、日本の高校の行事に参加してみたい。

その為には私一人じゃ楽しめないでしょ?
転校してからクラスに全く来てないから友達がいるわけないし。
私の知り合いはこいつらしか居ないんだからね。
私の高校生ライフを邪魔したこいつらには責任を取ってもらわないといけない。

…と、密かに私は思っている。


「日本の文化祭楽しみ〜」

「あー!恋が珍しく機嫌良い!」

「おっしゃ!恋たんの為に俺がんばる!!」

「仕方ないですね、教室に行きましょう」

「………」


こいつら、たまに思うけど単純だよね。