屋上を出て校長室に向かう廊下を歩いていると、校長室から出てきた恋さんを見つけた。
…瞬間、
「れーーーんーー!!!!」
「恋たぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
このバカ二人は響く廊下で大声を出して恋さんに突進していった。
「うぎゃっ!?」
案の定よろめいた恋さんを御構い無しに身体のあれこれを触りなにやらチェックし出したバカ二人。
「大丈夫?恋。怪我してない?セクハラされてない?」
「恋たんなにもされてない?大丈夫だった?」
「バカじゃないのあんた達。なにもされてるわけないでしょ。とりあえず新離せ。触るな。」
「なんで剣は触っていいの!?」
「剣だからに決まってるじゃん」
「わぁい!恋すき〜」
「私も剣好き〜」
「しょぼん…」
しょぼんと口にした新は分かりやすく落ち込んで廊下の隅っこで蹲りだした。
後処理面倒くさいから放っておこう。
右京は、と思って隣を見たらムスッとした顔をしていた。
こちらも多分剣に嫉妬して拗ねている。
なんてカオスなんだ……
恋さん、変な所敏感にならなくていいからとりあえず先に男心を分かってください……