突然ガタっと立ち上がった私に教室中の視線が集まる。
「恋どこへ行く」
問いたのは右京。
「どこでもいいでしょ」
「俺も行く」
「好きにすれば」
「恋たん行くなら俺たちも行く〜」
「俺も恋に着いてく!」
「みんなが行くなら俺も行きます」
続々と立ち上がる私たちに今度は慌て出すハゲ。
「ま、待ってくれ君達!どこへ行くつもりだ!」
「は?校長の所だけど?」
「んなっ!?校長に私の事を伝えるつもりか!?そんなことしたら私のクビがっ…」
「うるさいハゲ。あんたの事なんてどうでもいいんだよ」
そう吐き捨てて私たちは教室を出た。
「ねぇ恋たん本当に行くの?」
「当たり前じゃない。あー!イライラする!」
こんなクソみたいな学校に琳も剣も通ってたなんて……
とりあえず校長、許すまじ。
「私一人で行くからみんないつもの所に居て?」
「ダメだ」
「なんで?居た所で邪魔。だってあのハゲにムカついたのも反応したのも私だけでしょ?みんななんとも思ってなかったでしょ?これは私の自己満。だからみんな居なくていいよ。」
「「「「………」」」」
あんな扱いされておいて反応しないあんた達もどうかと思ったよ私は。
もうそれが当たり前になってるのかな?だったらその感覚おかしいよ。
「んじゃ、行ってくるね〜」
黙っている右京達を置いて私は校長室へ向かった。