僕は病気で、もう治らない病気なんだって。



だからいつも病室で本を読んでる。


お見舞いにきてくれる親戚のおじさんや、
僕のお父さんとお母さん、お姉ちゃんには
いつも「大丈夫だよ」って言って笑う。



でも本当は怖いんだ。



僕はもうすぐ死んじゃうって
お医者さんが言ってた。



死ぬってどんな感じなんだろ。


本を読んでる時も寝てる時も、
何度も考えてた。



でも、考えるほど僕は怖くなっちゃう。



だからもう、僕は死ぬことについて
考えるのはやめたんだ。