びっくりするようなその品揃えに目を奪われて、首にかけていたタオルがずり落ちた。
「これ、どうしたんですか?」
よくこの短時間で……。
タオルを拾いながらひとまず問うと、思わぬ言葉が返ってきた。
「お祝いだよ」
「……お祝い、ですか…?」
一体何の……と聞きかけた私より先に答えてくれた。
「そう。今日はアリサの誕生日」
「た……んじょうび…!?」
誰の?私の?
「え、あの。……ええっ?」
「よっぽど驚いたんだね。よかったよかった」
はしたなくも口をあんぐり開ける私に、してやったりと、にんまり顔で受け入れたシュウはなんという寛容さ……って、違う違う!
「じゃあ、あのっ……時計もプレゼントってこと、ですかっ!?」
「もちろん。サプライズが一番喜ばれると聞いたから」