いい加減上がらないと逆上せてしまう。
結果、昼食を作って待っているシュウに無駄な気苦労を負わせてしまう。
袖に手を通しながら、ぼんやり言い訳じみたことを考えていた私の動きが一瞬止まる。
……そういえば、どうして。
私は彼にこんなにも執着をあらわにしているんだろう。
前にも感じた疑問が蒸し返されて、けれど前よりずっと増幅する。
言い訳、思考、縁故。
何においても最終的に行き着くのはシュウだ。
一体どうして……?
私はそんなに彼のことを思っているということだろうか。
うーん、と頭を捻らせながら部屋に足を踏み入れた私を出迎えたのは。
「ああ、遅かったね」
変わらないシュウの微笑と、漂う香りと料理のオンパレード。