分かってはいても、認めたくなかったのかもしれない。



それは、私がこの状況を受け入れることを示していて。


かつ、逃げるという意思を放棄していると、自身が気付きたくなかったから。



……と、無理やり繋ぎ合わせてはみたものの、本当のところは私には分からない。


記憶は戻らないのに、彼への執着だけが募っていく。


なぜ?どうして?


私は彼に優しくしてもらっているけど。


彼も私に欲しい言葉をくれたけど。


それでも……



シュウが私をここに閉じ込めている事実だけは、変わらない。


信じている。信じたくない。


味方だけど、そうではない。


私の唯一の話し相手であり、そうした状況を作り出した人。


分からない。私はどうしたらいいの?