「眼は覚めた?僕の姫様」
……なんて、似つかわしいほどの甘い声で爆弾発言をかまして頂きました。
「ひ、ひめ……?…って、え!?
あのっ、私…貴方の……」
貴方の恋人か何かですか。まさか、貴方のような方と!?
危うくそう言いかけた私の声を止めたのも目の前の彼。
「さあ。どうでしょう?」
素晴らしくナイスな微笑みを刻んだまま、可愛らしく小首を傾げる。
一方で私は、更に更に悶える結果になってしまったのは言うまでもない。
それにしても……
穏やかな言動に違和感がないのはやはり、彼の纏った出で立ちからか。
私には一切合切分かりかねる疑問。
……って、あれ。違う違う。何か言ってることおかしい?
突っ込みと同時に、今し方の言葉に訂正を加えてほっと一息。
どうにも落ち着かないのは気のせいではないと思う。