ああ、嬉しい。


思わず涙がこぼれそうなほど、幸せに満ち溢れている。


潤んだ瞳に気付いたのか、アサヒはそっと私の目尻を拭う。


「ふふ、泣いているの?」


「泣いて、ないっ…」


「声に涙が混じっているよ」


ちゅ、と拭われた瞼にキスを落とされる。


くらくらする。


ゆっくりとまわるように、私を蝕む甘い毒。



私だけの可愛い可愛い弟。


そして、私だけを見てくれる優しい優しい恋人。


アサヒ、貴方は、貴方だけは絶対に離さない。


私の愛おしい人。


そうして、日が沈む頃まで私達は抱き合ったまま、お互いを欲するのだった。