無理やり引き剝がしにかかった父親に必死で抵抗する。


「っ……いや…っ!!」


「っぅ……!!」



私もアサヒも、決して離さない。


どれだけ引っ搔かれようと、叩かれようと、離さなかった。


問答の末、折れたのは父親のほう。


私たちから距離をとって様子見といったところだろうか。


その目からは、「何をしている、恥さらしめ」といった侮蔑の念を強く感じる。



「アリサ、どうして……」


母親が泣きそうな声で囁く。


悲痛に、震えた声で。


「その子が貴方に、私たち家族に何をもたらしたか……っ!!」


「っ違う!!」


母親に噛み付くように声を荒げた。


両親は驚いたような目で私を見つめる。