どっと襲った安堵感。
体中の汗が噴き出してきたかと錯覚するほどには、ひやりとした。
「俺はアサヒが好きなんだよ。もちろん、お前もな」
「え……」
「だから、さっきのは忘れろ。俺は何も言ってねえ」
大事ではないと、そう言われたけれど。
それを聞いて今度こそ安心感に包まれた気がした。
「あー…まあ、ゆっくり考えろ」
「……ゆっくり…?」
「お前の中で答えは出てるだろうし、俺もそれ以上とやかく言うつもりはねえ。自覚したならそれでいい、色々な。
人手が足りなくなるのも困る。だから答えが出るまでここにいろ。お前も、アサヒもな」
「し、ろう……さ……」
声が震えた。
アサヒ以外の人に、初めて受け入れてもらえたような気がした。
ただただ、嬉しくて嬉しくて、いっぱいだった。