「ふざけんじゃねえぞ。冗談じゃねえ。あいつを拘束しててめえが生きてるってんなら一人で勝手に死ねや。
あいつは悲しむだろうが、それだけだ。
それ以上はないんだろ?俺もそうだよ。あいつのことは確かに大事だが、お前に限っては別だからな」


「……?何を……ぐっ…」



よく理解できないでいる私の首を両手で掴んで、容赦なく圧迫してくる。


ぎりぎり、と今にも音がしてきそうな、先ほどとはまるで比べ物にならない力強さ。


思わず彼の手に爪を立てるも、それを無いもののように締め付けてくる。


あまりの苦痛に、涙が出た。



「や……め……」


「あ?聞こえねえな。はっきり言えよ」


意地悪な人、と思う余裕はもうない。


ただただ苦しくて、頭を占めるのはそれだけだった。


だからかもしれない。