* *





語りが続くごとに自分の顔色が変わっていくのが分かった。


そして。




——ガランっ…!!



一言一句漏らさず聞き終えた私が取った行動は一つに限られていた。


乱暴に店の扉を開くと、取り付けられたベルが悲鳴をあげるようにけたたましく鳴り響く。



「おい……っ!?待っ…——」


店の奥から聞こえる制止の声は、扉が閉まると同時に無音に変わる。


止められたけれど、起こした行動はそれを振り切る。


舞い戻ることも、立ち止まることもしない。


目指す場所は既に決まっていた。



あそこしかない。


あの場所以外に考えられない。




今、頭を占めているのは何か。


私を動かすのは何か。


それはただただ、後悔と懺悔の念のみなのだ。