アサヒの声が弱くなっていく。


あまり言いたいことではないらしい。


それでも言葉を続けるのはどうして?



「そうしてついに、運命の歯車は狂ってしまいました」


そこで言葉を切ったアサヒは、顔を上げる。


その瞳はひどく鋭く、私を見ているはずなのに、どこを見ているかも分からない。



「アリサ。僕が殺したんだよ」


「……ぇ…」


なんのこと、そう問いかけようとした瞬間。




「っ…い、った……!」


唐突に、頭が割れそうなほどの衝撃が走った。



言葉にならない鋭い痛みにしゃがみ込んで、頭を抱える。


痛い。痛い。


何が起こっているの……?



直後、すっと脳に送り込まれた映像に体中が震えた。