『あいつは素行が驚くほど良かった。
だが、それは買いかぶりだったようだな』
『最近明らかになった。あいつは過去にも何人も病院送りにしていたらしい』
『暴力事件を起こした後にお前が消え、私たちはお前を探し回った。
誰もあいつを疑わなかったんだ』
『お前の居場所を突き止めたが、あいつは姿を消した。
今も警察に血眼で捜索に向かわせている』
『見つかるのも時間の問題だ』
あの人たちの言葉を思い出すだけで不快感は募っていく。
アサヒにではなく、私たちを自分たちの子供だと自称する彼らに。
あの人たちの言い様は、私たちを心配しているようにはとても思えなかったのだ。
気付かないとでも思いましたか?