そもそも私は、どうしてこんな場所にいるんだろう。


出来事を振り返ると、さほど苦労せずに思い出すことができた。




あの時、自分を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、知らない人が数人いた。


部屋に入ってきた人たちに抱いた不快感。


シュウと過ごした場所が侵される不安感。


加えて、人が溢れた状況に免疫がなく。


パニックに陥った私は、糸が途切れたように気を失った。


そして、目が覚めるとここにいた。



——と。


ざっとまとめると、こんなものだろうか。


ふう、と息をついて部屋を再度見回してみる。


殺風景な部屋という印象しかない。



さっさと部屋に戻りたいけど、逃げ出したいと思うけど。


無理なことだと未練がましい中、諦めざるを得ない。


どうしようか。