欲しい物が溢れているのに、それを手に入れるためにもっと多くの必要なものを収めようとしている。
悲しいほどに欲張りで。
狂おしいほど欲している。
大切なものをずっと、探し続ける少女のように。
あの頃の私のように。
貴方がいれば何もいらない。
だからどこにも行かないで。側にいて。
一人にしないで。
ずっとずっと手を、離さないで。
私だけを見ていてよ。
ねえ、一緒にご飯を食べて、他愛ない話をしましょう?
貴方の読んでいる本、とっても面白そう。
横から覗き見してはそう思っていたの。
だから、読み終えたら私にも読ませて。
横から読んでいるだけでは、途中で飽きて最後まで読めないの。